2011/12/22

【靴】Ugg ブーツ

アグ・ブーツというものをご存知でしょうか。

羊の皮のブーツです。羊毛がついている部分を内側にして縫い合わせた、長靴のような形のものです。




これ、最高に暖かいです。最初は特に興味なかったんですが、プレゼントされて履きはじめ、今ではこれなしの冬は考えられません。寒い実家に住む両親にもプレゼントしてしまったくらいです。

なんといってもすばらしいのは、その保温性からは想像もつかないほどの通気性でしょう。本場では靴下を履かずに、はだしで直接履くものらしいです。蒸れるじゃん!と思いますが、これが信じられないほど蒸れません。それなのにこのホカホカ感。また、大変やわらかく、履いて家事などこなしても疲れません。冬は一日中履いてしまいます。

ちなみに私の夫はオーストラリア人なのですが、子どもの頃からみんなよく履いていたそうです。日本と違って向こうでは家の中でも外でも履いています。

アグ・ブーツといえば UGG ブランドのものが有名ですが、実はこれはアメリカ資本なので、「UGG社ブランドは本場オーストラリアのものではない!」と語っていました。それならオーストラリア人にとっての本場のものはどれかというと、EMU ブランドなどになるようです。


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最近こそ街中で見かけることも多くなりましたが、発祥地オーストラリア(または人より羊の方が多いニュージーランド。はっきりしないようです)では1920年代ころからこの手のブーツが使われていたそうです。その後サーファーが海から上がった後に冷えた足を暖めるために履いていたのがきっかけで、アメリカなどで爆発的な人気を呈します。




UGG という言葉は、「Ugly(醜い、不恰好な)」という言葉から来ているというのが通説で、最初に作られた一足を見た作者の奥さんの一言から来ていると言われています。オーストラリア・ニュージーランドではUGG という言葉はこの形式のブーツを指す一般名称となっているので、登録はされていません。「長靴」という言葉を登録できないようなものでしょうか。ただしアメリカを初めとする多くの国では、UGG 社の登録標章となっているようです(この辺がオーストラリアといろいろもめた要因みたいです)。

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義理実家に遊びに行っていた時に買ってもらった私のアグも EMU 産でした。オーストラリア人の思い入れという感じでしょうか。ちなみに製法は変わらないと思われますので、私的にはどちらでもよかったりするんですが、彼らにとっては「お寿司は中国が発祥」と言われるような悔しさなんでしょうか・・・。





大体一万円前後とお値段は決してお安くありませんが(私にとっては・・・)、これがダメになったらまた次同じものを買おうと思っているほどです。一度使ったらその快適さに病みつきになりました。

ちなみに巷には廉価のナイロンやコットン製の アグ・ブーツもどきも売っていますが、通気性ではムートンと比べ物にならず、とても蒸れます。見た目はそっくりだったりしますが、慣れてくると足を突っ込むだけですぐに違いが分かります。ちゃんとムートン(天然の羊毛)を使ったものかどうか調べて買うといいでしょう。



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サイズは少しきつめくらいがちょうどいいかと思います。私もそういわれてきつめのにしたのですが、履いてるうちに革が自分の足に合わせて伸びてきたのか、今はちょうどいいです。ちなみに私は足が小さいので、輸入モノは大抵子どもサイズでちょうどいいくらいです。

また、アグ・ブーツは洗えます。多くのオーストラリア人家庭では、なんとそのまま洗濯機に放り込んで洗っていました。「高いのに・・・」と思ってしまいますが。

私も数シーズン履きまくってさすがに汚れてきたので、とうとう洗濯機トライしてみました。アグは特殊な素材なので専用の洗剤を使います。



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ただし、通常はブラシなどで外側だけを手入れする用らしいです。洗濯機用では(少なくとも表向きは)ないようです。

洗濯機に投入するときにはさすがに気が引けましたが、夫のアドバイスどおりタオルのようなものを一緒に入れて普通に洗いました(でないとがっこんがっこんするので)。洗濯が終了して取り出した時には、かわいそうなほどしわくちゃで濡れ濡れな上に、革が独特の獣臭を放ちます (;゚д゚)ァ....

夫いわくこれは革の性質らしく、乾くと消えるよという言葉どおりほんとに消えました。ちなみに脱水は不可欠です。型崩れしないようにビール瓶に刺して、風通しのいいところに干して置いたら、ちゃんと元通りにしゃきーんとなりました。中も外もすっきり綺麗になってうれしいです。

脱水した直後。長いタイプは中が乾きにくいので、なるべく短くして干します。
外で日陰干しなどがいいかと思います。

あまりに快適すぎて、ちょっとした小旅行にも持って行ってしまいます。ただし今持っているのは室内履きとしてはかさばるので、携帯用にモカシン風のものを買おうと思っています。




ムートンの快適さに目覚めてしまった私は、靴の中に敷けるムートン製インナーソールも購入。アグ・ブーツの中に一組、普通の靴の中に一組入れています。



ふわふわ、もふもふのムートンの中に、冷えた足を入れるときの幸福感と言ったら・・・。頭寒足熱とは、昔の人はよく言ったものです。

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2011/12/20

【Adidas】「裸足感覚シューズ」参入

以前、5本指シューズを買ったことを書きました。

記事はこちら。
Adansonian: 【Vibram】 5本指シューズ (1)
Adansonian: 【Vibram】 5本指シューズ (2)

最近アディダスも参入したようです。

アディダスも「裸足感覚シューズ」参入! “5本指”の意外な用途とは? 

アディダスの5本指シューズ:アディピュア トレーナー

引越しの荷解きをまだしていないのでまだ靴が手元にないのですが、急にコアとかやりたくなってきました。

2011/12/06

【絵本】The Black Book of Colors



The Black Book of Colors。直訳すると、「色についての黒い本」です。何のことかと思われそうですが、その名のとおり、すべてが漆黒の絵本です。

例によってワシントンDC のお気に入りの本屋さん Kramers で見つけて購入。絵本コーナーはそもそもカラフルなエリアなので、真っ黒な本は目を惹きます。

写真では分かりにくいかもしれませんが、黒いページの上にさらに黒いエンボスというのでしょうか、点字のような感じででこぼこと絵がついています。例えば「赤」のページはイチゴのぶつぶつを指で触って感じることができるようになっています(写真参照)。



色によって「ふわふわ」したものであったり、「きらきら」したものであったり、「つるつる」したものであったりします。あえて色を排除することで、目をつぶっていても、暗い部屋でも、色を感じることができるという仕組みです。なんという粋な本でしょう。

そういえば昔観た映画「マスク」で、目の見えない女の子に主人公が色を教えようとするシーンがありました。

「これが赤だよ」と熱々に暖めた小石を渡し、「これは青」と冷蔵庫で冷やした小石を渡します。「これは雲」とふわふわの綿を手に握らせたり。




特に生まれつき盲目で、色を見たことがなければ、色という概念自体が理解しえないものなのかもしれません。私たちが常識と思っているものがいかに普遍性でないものなのか、ついつい忘れそうになりますが。

本の冒頭に以下のような一文があります。

"It is very hard for a sighted person to imagine what it is like to be blind."
(目の見える人にとって、目の見えないということがどういうことかを想像するのはとても困難だ)

そして、この本は、"the experience of a person who can only see through his or her sense of touch, taste, smell or hearing"(触ったり、味わったり、嗅いだり、聞いたりすることでのみ「ものを見る」人の体験)がどんなものかを伝えるためのものだとあります。



文章もエンボスで、点字がついていますが、あるレビューによると本当の盲人が触れて理解のできる高さはないそうです。目の不自由な人のための本というわけでは(点字にかんしては)なく、目の見える人があえて触ることで「ものを見る」体験をするための本なのかもしれません。

物事には常に違う側面があるということを思わせられる一冊でした。

The black book of colors

2011/12/03

【絵本】The Arrival(Shaun Tan 作)

NY にいたとき、どしゃ降りを避けるように入った Brooklyn の古書店で見つけた本です。装丁が中世の古文書のような凝った作りになっていたのが気になって、手にとってみました。


鉛筆で描いたような繊細で美しい絵に引き込まれました。最初から最後まで文字は一つもなく、コマを追っていく形になります。

言葉はありませんが、映画を見ているように理解できます。

一つ一つの絵が、額に入れたくなるほどの完成度であることはもちろんですが、描かれているものの不思議感がたまりません。

お話はある男性が家族と別れて未知の世界に出かけるところからはじまります。題名が「The Arrival (到着)」とある理由は読んでみると分かると思います。



未知の世界だけあって、言葉も住んでいる生き物も食べ物も不可解なものばかり。戸惑う男性。なんとか仕事を見つけ、手探りながらも働き始めます。



暖かくて優しい、とても丁寧に描かれたお話です。

この本を「読み」終わったあと、ふと思いました。

「日本に来る移民の人たちもこんな思いをしてるのかも」

私たちには無意識に言葉として入ってくる日本語も、外国人にとってはぐにゃぐにゃした記号にすぎません。




食べ物も習慣も言葉もまったく違う場所に、家族と別れて1人で出稼ぎに来なければいけない人たちの不安といったら、どれほどのものでしょう。旅行や留学と違い、いやだったら帰るという選択肢もない場合、その覚悟や悲壮感は私たちには想像もつかないものだと思います。



本の中では、主人公と似たような境遇の他の移民たちが、どうやってこの未知の世界に来る羽目になったのかを説明する場面があります。恐ろしいことが起きて、自分の世界を逃げ出さざるを得なかった、と。まさに難民を彷彿とさせます。



文字のない絵本ですが、このタイプの本は最近 グラフィック・ノベル(絵小説)というジャンルに分類されています。買ってから知ったのですが、この本は出版以来世界各国29の賞を受賞しています。また、Amazon ベストセラー商品ランキング(2011年12月現在)もすばらしい成績でびっくりしました。

1位 ─ 洋書 > Comics & Graphic Novels > Children's Comics
1位 ─ 洋書 > Children's Books > Educational > Explore the World
1位 ─ 洋書 > Comics & Graphic Novels > Graphic Novels


この本を買った後、作者の Shaun Tan (ショーン・タン)という人について調べてみました。

オーストラリア出身
子ども時代

彼は見ての通りアジア系なのですが、オーストラリアで生まれ育っています。父親がオーストラリアへの移民で、彼は2世ということになります。子どもの頃から絵が上手かったので、背が一番低かったのを補うことができたと言っています。


国籍・年齢を問わずに楽しめる本だと思います。



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アライバル(日本語版で、作者のあとがきが翻訳されている)

The Arrival(原著ですが、文字がないので内容に関しては同じ)