アメリカでレーシック ④

  レーシック体験談第四弾です。最終回です。

前回までのお話:アメリカでレーシック ③ アメリカでレーシック ②    アメリカでレーシック ①


【術後】

施術後はほぼ真っ暗な簡易サングラス風のものを掛けられ、迎えの家族が呼ばれます。痛み止めなどをもらい、さっさと帰ります。目はなんだか開けていられないので、家族に手を引いてもらってまるで盲人のようによたよたと帰宅。


前回までのお話:アメリカでレーシック ③   アメリカでレーシック ②    アメリカでレーシック ①

帰宅後は痛み止めを飲んですぐに寝ました。そして夜明けに目が覚めると・・・コンタクトしてないのに文字盤がはっきり見える!!! これはなんとも不思議な感覚でした。多分小学生くらいの時はこうやって見えていたのでしょうが、すっかり忘れていました。


その後は数日、頭痛がしたり目がヒリヒリしたり、という感じでした。また、このタイプのレーシックではよくあるのがドライアイで、実際いつも角膜がひりひりしていたので、かなり粘度の高いドロッとした目薬をしょっちゅう差していました。それなりに普段通りの生活は送れるのですが、アクティブに動き回るのはやはり怖くて基本家にいました。

また、暗いところで明るいものを見ると、放射線状ににじんで見えるという症状がかなり長いことありました。


一度、夜のNYを歩いていて緑色の道路標識がどうしても読めず、近くにいた人に「あれはなんて書いてあるんですか」と聞かざるをえなかったことも。


それもこれも一か月もすれば気にならなくなりました。

さて、この記事を書いているのはこのレーシック手術から約10年とちょっと経ってからです。今でも視力は問題なく、スマホの見過ぎの疲れ目や年相応の老眼を除けば、全く問題ありません。

約50万円の価値はあったのか、と聞かれれば、迷いなくYESでしょう。

科学の進歩というのは実に素晴らしい。

そのうち虫歯や薄毛なども、幹細胞などでサクッと治療できるようになるんじゃないかな、などと妄想しています。案外そこまで先のことではないかもしれません。

アメリカでレーシック ③

 レーシック体験談第三弾です。

前回までのお話:アメリカでレーシック ②    アメリカでレーシック ①

【施術当日】

当日クリニックに行くと、通常のチェックインのあれこれがあり、その後「心を落ち着かせるために」いわゆる精神安定剤的な錠剤を出され、その場で飲みました。レーシックは覚醒したまま行うので、眠くなったりするものではないのですが、鎮静剤的な役目を果たすようです。

この時点ですでに前の人が術室に入ってレーシックを受けているのがガラス窓越しに見えるのですが、巨大な眼球が大きなスクリーンいっぱいに映っているのが見えてなんだか萎えます  (;^_^A



【実際の施術】

自分の番になったらベッドに横になり、大きな器具で顔を固定します。そしてなぜかクマのぬいぐるみを「これ抱っこしてて」と渡されました (;^_^A  多分ですが、手がつい目の方に行ってしまったりするのを防いだりする目的かなと。



術中どうやって瞬きをしないでいられるのかなと思ったのですが、器具でまぶたが固定されているので瞬きはできず、常にジェルのような液体でぬらされている感じでした。

まず、角膜をスライスしているようで、なんだか缶切りのような音と動き(怖っ)でなにやらやっています。麻酔がかかっているようで痛みは何もないのですが、突然視野が灰色になり、何も見えなくなってびっくり! 今にして思えば、スライスした角膜をぺらりと剥がした状態??よく分かりませんが、片目が見えなくなり心の中はパニック!

で、「まっすぐ前向いて目動かさないで」という指示とほぼ同時にレーザー照射のタンタンタンタン!!という大きな音が! びっくりして少し動いてしまい、レーザーが標的にうまく当たらなかったのでは?!と不安に・・・ もう少し事前に説明が欲しかったです。

しかもしばらくしたらなんとも焦げ臭いにおいが・・・「なんか焦げ臭いんですけど・・・」と言っても「うん、するよね~ 大丈夫大丈夫」とのこと (;^_^A

その後しばらくしたら、急にまた視力が戻りました。と言っても水の中にいるような濁った視野。相変わらず痛みはありません。

これを片目ずつ行いました。最初のレーザーはいきなりだったので目が結構動いてしまって不安だったのですが、二回目はなるべく動かないように行うことができました。これって完全に眠らせてやることはできないのでしょうか。その方がお互い良いような・・・

長くなりましたので、施術後から現在に至るまでの経緯は次回最終回でお伝えしようと思います。

次回に続く:アメリカでレーシック ④

前回までのお話:アメリカでレーシック ②    アメリカでレーシック ①

アメリカでレーシック ②

さて、前回から呆れるほど時間が経ってしまいましたが、続きです。

前回までのお話:アメリカでレーシック ①

私が2008年にアメリカでレーシックを受けた時の体験談です。ちなみに現在も(年相応に老眼は出てきていますが・・・)視力はすこぶる快調で、10年以上経っても眼鏡・コンタクト要らずです。

前回からの続きです。

【レーシック医院の選び方】

ちなみに受けることにしたのは、その時住んでいたエリアから少し離れたアメリカ東海岸の大都市です。何と言っても「目」なので、美容院などとは話が違います。慎重にいくつか目ぼしいクリニックを探し、3軒くらいで事前のコンサルティングを受けました。

そしてその中でも施術数が多く、経験や実績が多い眼科医のいる、新し過ぎないクリニックを選びました。また、術後のフォローアップが10年間あることも重要視しました。

この時はレーシックが流行ってきていて、急に豪華なオフィスに変わった眼科もあり、レーシック成金かなーなんて思ったり。

アメリカの地方都市などでは、なんとレーシックをトラックの中でやってくれるという格安クリニックもありました。移動献血車のようなトラックで、当日サクッとやってくれるようです。怖すぎる・・・と思っていたら、案の定感染症などの合併症が相次いだらしく、集団訴訟などのニュースになっていました。

目はかけがえのない一生ものですし、ここでケチって後悔するくらいなら何もやらない方がマシだと思いました。

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【レーシックについて】

ちなみにレーシック(Lasik)は、Laser-Assisted In Situ Keratomileusis の略です。

と言われても何か分かりませんが、ギリシャ語の kéras(角)と smileusis(削ること)を組み合わせた言葉で、角膜の形を変えることにより屈折異常を直し、視力を回復するというものです。

私が受けた施術は、角膜を薄くスライスして缶切りのような感じでぺらっと開き(こうして文字に書くと怖いですが)その中をレーザーで削り、その後また角膜のフタ(?)をする、というタイプです。いや、本当はもっといろいろなことが行われているのかもですが、私の理解はそういう感じです。

【術前後の準備】
私は転職前後の無職でいられる1か月を選んで、十分に回復できる期間を確保してから予約しました。術後しばらくは目も見えにくく運転もできなかったりするので、無理は禁物です。

また、施術当日はそれこそアイマスクのようなものを付けて盲人状態で帰宅しましたので、ご家族や友人など、しばらく運転や身の回りの世話のお手伝いをしてくれる人がいると安心かもしれません。

【気になる価格は?】
2008年とかなり前のことなので、参考にはならないかもしれませんが、私の場合は両目で約5千ドルかかりました。当時50万程度でしょうか。これを安いとみるか、高いとみるかは人それぞれでしょう。また、クリニックによっても値段はピンキリで、また、大都市か田舎かでもずいぶん変わってくると思います。保険は効きませんので全額実費です・・・。もしかしたら税金面で何かしら恩恵を受けられたのかもしれませんが(Flex Spending やらなにやら)当時は無知で何もしませんでした。

次回はいよいよ施術当日です。

前回までのお話:アメリカでレーシック ①