【目の癌】Pamさんの活動がもたらしたもの/Eyes & Lives Saved

 以前、Pamさんという方の目の癌早期発見の啓蒙活動についてお話したことがあります。

前の記事:【目の癌】Joey 君と Pam さんのこと

Pamさんのお孫さん、Joey君は、目の中にできる小児癌で3歳で亡くなっています。この癌は小さな子供の眼球の中にできるのですが、通常の検診の時に目にライトを当てたりする簡単な検査で早期発見することができます。また、素人でもフラッシュをたいて写真を撮るだけでも見つけることができます(目の色が左右で違う)。早くに見つかれば、目は失うかもしれませんが命は助かることが多いです。

Joey君のかかりつけ医は目の検査はしたことがなかったらしく、また知識のなかったPamさんは、Joey君の左右の目の色が違う写真を撮っていたものの、発見が遅れました。

そのためPamさんは、今後同じような目に合う子供を一人でも減らしたいという思いから、TVやネットで啓蒙活動を行っています。目的は以下の2つ。

(1)小児科医にむけて:目の検査をして欲しい(その場でライトを当てて反射を見るだけの誰でもできる簡単な検査です)

(2)家族にむけて:変な写真があったらすぐに調べて欲しい

このPamさんの活動による波紋はその後も広がっているようです。そのいくつかについてご紹介します。

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West Palm Beach のおばあさんは2月にPamさんの活動がTV番組で放映されたのを見ていました。その2ヵ月後に孫娘 Lexis が訪ねてきたので、一緒にディズニー・ワールドに遊びに行きました。そのときの写真を見ていたおばあさんは、 Joey と同じような白い目が写っていたのに気がついたのです。

Lexis はすぐに病院で診察を受け、ごく早期の網膜細胞腫が見つかりました。Lexis はとても幸運でした。ガンはまだできたばかりだったので、簡単に凍結療法で取り除くことができたのです。Lexis は眼球を取らずにすんだばかりか、視力も以前どおりです。医師たちは今後数年間は慎重に経過を観察する予定ですが、今のところはまったく問題は見られないとのことです。

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別の女の子 Jennifer は Lexis ほどラッキーではありませんでした。

生後8ヶ月のときに Jennifer の母親がソーシャル・ワーカーに、「この子の目はどこか変」と訴えたそうです。このソーシャル・ワーカーはたまたま Joey のことを扱ったTV番組を見たことがあり、またPam さんが作ったポスターを見かけたこともありました。

そこで母親に「 Jenniferの写真を撮ってみて」と頼んだ写真には、片目が白く写っていたのです。検査をしたところ、この目に癌が見つかりました。癌はすでに眼球中に広がっていたので、眼球を取り出す手術が行われました。

Jennifer は目を失いましたが、幸いなことに命は助かりました。このガンは生後間もない時期からでき始めていたものだろうということです。簡単な検眼が行われていれば、この子の目を救うこともできたはずです。

Jennifer (右目に癌があります)

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この記事を読んだ人が少しづつ知識を広めていくことができたら、というのがPamさんの願いです。Joey君を亡くした悲しさをこうして別のベクトルに変えてさらなる悲劇を防いできているPamさん、本当に尊敬します。

今までに助かった子どもたち(Pam さんのポスター)


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