【DIY】キッチンの Backsplash:Tile on Tile

 引っ越して間もなく手掛けた次のDIYプロジェクトは、キッチンのBacksplashです。


Backsplashって私もHGTVとかのこちらのTV番組でよく聞くようになって初めて知ったのですが、キッチンの壁に貼るタイルのことです。日本ではなんていうのかしら。


Ginsburgconstruction のキッチン 3, タイル キッチン

↑ の写真で白黒の千鳥格子になっている部分が Backsplashです。

引っ越してすぐの時、うちの Backsplash は ↓ のざらざらとした石っぽいタイルでした。



これ、状態もいいし特に問題はなかったのですが、時間帯によってキッチンエリアが暗い感じがするのが気になっていました。

多分キャビネットの色が濃いブラウンなのと、外からの光が入りにくいエリアだからかもなのですが・・・ライトをより明るいLEDのものにしてずいぶん改善されたものの、もう少し明るくできないかなぁ、と思っていました。

本当はキャビネットの色を白とかにすればいいのでしょうが、キャビネットを塗るのはかなり面倒そう・・・

で、Backsplash をもう少し明るい、光を反射するようなものにしたらせめて気持ち明るくなるかな?と思い、色々調べてみました。

イメージとしては ↓ こんな感じ。



普通のDrywallのままだったら、そこに自分で選んだ Backsplash を貼ればいいので話は簡単だったのですが、うちの場合は石造りの Backsplash が既にがっちりと施行されていて、これをはがすとなると、多分タイルと一緒に壁も剥がれて、Drywallを貼り直すところからやる羽目になりそうだな・・・と思い、考えたのが:

今のタイルの上から新しいタイル貼っちゃおう!

私のDIYのスタイルとしては、まず簡単でコスパがいいことです。しかもうちは転勤族。終の棲家でもないので、とりあえず次に売ったり貸したりするときに、それなりに見栄えがすればいい、というスタンスです。

というわけで、Tile on Tile (タイルの上にタイルを貼る)について少し調べてみました。

ちなみにこのような調べものをするとき、私は大体英語でアメリカ人のサイトを検索します。というのも、家の作りや手に入る材料って国によって全然違ったりするので・・・

で、Tile on Tileです。

調べてみると、実例にはあまりヒットしないものの、特に問題はなさそう。Tile on Tileって、実はとても一般的に行われてるらしいです。特に古い家を買ってリノベして転売するような業者などは、時間と労力とお金の節約のために、しょっちゅうやっているらしいです。

あるプロのサイトでは、「下地が平らでタイルが割れてたりしなければ、上にタイル貼るのは全く問題ないし、自分の家とかでは実際そうやってしまうことが多い。けれどお客に依頼された仕事の場合は、既存タイルをはがすことを期待されていることが多いし、その方がタイルはがしの分の作業費での儲けが出るから、何も言わずにやることが多い」と言っている人も。ふむふむ。

ただ、要注意事項がいくつかあり:

1)下地のタイルの状態がしっかりしていること(平らで割れなどがない)
2)床の場合など、厚さが増すことでドアなどに干渉しないこと
3)壁の場合、あまり大きく重いタイルだと接着が悪くて落ちてくることあり

うちの場合、下地のタイルはしっかりとしていたものの、タイルの間の目地がかなり深いタイプ ↓ でした。



なので、まずは何かしらのセメントかThin Set を目地を埋めるように塗ってならしてから新しいタイルを貼ろうと思いました。断面図を図解すると以下の通り。

肝心のタイルですが、イメージ的には明るく光を反射するようなタイプを考えていました。感じとしては ↓ みたいな感じで、暗いキャビネットの色とコントラストになるような・・・



で、さっそくホムセンでいくつかサンプルを買ってきて実際に並べてみます。このように好きなタイルをなるべくたくさん買って実際に家で試してみて、合わないものだけ返品するというやり方がこちらでは主流なようです。返品社会アメリカらしい。





本当は Grout(目地)なしでぎっちり貼ってあるタイプの石タイルにすれば Grout の手間が省けてさらに簡単かなとも思ったんですけれど、実際に並べてみて一番明るかった ↓ のタイプにしました。12インチ四方の一般的なタイプです。



このあたり私は割となんでもいいので、DIYは手は出さずに口は出す(笑)タイプの夫に最終決定をゆだねることが多いです。

タイルが決まったら、それを貼り付けるためのセメントです。少し調べてみると、Thin Set は粉を水と混ぜたりしないといけないらしく、キッチンでやるのも大変そうだったので、少し割高ではありましたが、あらかじめ混ざっていてそのまま使えるという Mastic というタイプにしました。



AcrylPro Ceramic Tile Adhesive

↑ これ、Adhesiveとあるように、セメントではなく純粋に接着用パテのようなものです。中身は真っ白いパテ状で、蓋を開けてそのままペタペタと塗れ、使い終わったら蓋をしておけばずいぶん長いことそのままなので、使うときだけすぐに使えて本当便利。また、Thin set よりも固まるまでの時間が若干長いので、いくつか貼り終わった後にぐりぐり動かして少し修正、なんてこともやりやすいです。素人には使いやすくてお勧め。

8インチ(20㎝)四方のセラミックタイルの重さまで耐えられるとありますが、私は12インチ四方のガラスモザイクタイプのシートを貼りましたが、全然問題ありませんでした。

また、特にガラスタイルを使うときは下地が透けてガラスの色目が変わったりすることが多いので、下地の色は重要です。このパテはかなり真っ白だったので、タイルを貼ったら元のタイルの色よりも仕上がりが明るくなった気がします。うちは結果良かったのですが、透き通ったタイプのガラスタイルを使うときは要注意です。

また、このMastic タイプは水濡れに弱いそうなので、シャワーやプールなどには使わない方がいいそうです。うちは Backsplash がどっしゃーっと濡れることはないだろうなと思いこちらにしました。



タイルが12インチ四方なので、同じサイズの厚紙を使って(タイルの Backboard として入っていた)いわゆる型紙を作ります。特にコンセントの部分などは切り抜かないといけないので慎重にやります。

ガスコンロは動かすのが大変そうだったので、置いたままにして、なんとなく見える部分だけ貼ることに(← こういうことすると将来コンロを変えたときにとっても困ると思うんだけど、とりあえず簡単な方に流れてしまう私)。



ざっくり計った後は、型紙に合わせてタイルを切ります。パズルのようで、ここが一番時間のかかった作業かも。


ここで大失敗したと思ったのが、このタイル、ガラスと金属と石を組み合わせているタイプなんですが、ガラスと石は手動のカッターで切れたものの、一番薄いアルミ?みたいなタイルが何をしても切れない!! 結局、切らないといけないエリアについているアルミタイルは剥がして、そこに他のシートから個別に剥がしてきた石かガラスのタイルを切って使うという面倒なことに。

教訓:できるだけ同じ素材のものを使う。

ガラスと石の部分のタイルは、幅が狭かったので、リンクが探せなかったのですが以下のような手動カッターで切りました。切りたいタイルの厚さに合わせて選ぶといいと思います。
Product Image 1
この作業が終わったら、さっそく AcrylPro Ceramic Tile Adhesive を既存のタイルの上からペタペタと塗り、その上から新しいタイルシートをどんどん貼っていきます。また、タイルの間には目地用にスペーサーを差し込んでいきます ↓ 。この時平行を保つよう気をつけましょう。




タイルの間に差し込むスペーサー、私は ↓ の タイプを使いましたが、全部色が白だったので白っぽいタイルの背景では分かりにくく、タイルと全然違うタイプの色にすればよかったと思いました。また、スペーサーは 30分~1時間くらいで抜いたのですが、たまに抜き忘れてたものが固まってしまって、取るのがすごく大変でした・・・


Product Image 1


教訓:スペーサーはなるべく目立つ色に。

タイルを貼り終わったら、2日ほど待った後に Grout (目地)↓ を入れました。ここまでくると大分印象が変わってきます。


さて、Grout(目地)ですが・・・

私はここでも横着をして、セメントのように混ぜなくても使えるタイプの Premixed Grout というのを使ったのですが、これが使いにくくて大失敗。



これ ↑ (の白)にしたのですが、ザラザラの粒子が大きすぎて隙間に押し込みにくいし、タイルに色移りしてふき取ってもふき取っても白濁した色がタイルについてしまい、ここでずいぶん時間と労力を無駄にしました。

おとなしく普通の粉タイプの Grout にすればよかったです。ちなみにここでも Grout をふき取るのに活躍したのは、赤ちゃんのお尻拭きWipe 笑。

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DIYハック?(赤ちゃんのお尻拭き Love についての過去記事)
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端っこやコンセント周りを処置したら、無事完成! です。








うーん、こうしてみるとあんまり変化ないような (;^_^A  でも、ザラザラした茶色っぽいレンガタイルだった以前はなんとも暗かったのですが、今は光を少し反射するタイプなのと、シルバーの部分がミラーっぽくて明るくなったし、キッチンに入った時の第一印象がモダンになった気がします(気のせい?!)。




コンセントの部分も、壁の厚さが増えた割にはうまいことごまかせたかなと思っています。

タイルの端っこ部分は 2層分になったので当然今までより分厚くなっているわけなのですが・・・ここの処理をする用のメタルバーみたいなものも売っていたのですが、メタルを切るのが大変そうだったのと、結構なお値段だったので、ホムセンで見つけた 3ドルくらいの白っぽい樹脂製の Trim(多分本来は窓とかに使う用?)を買ってきて、それを適当に切って端っこ部分は隠してみました。


Trimと壁の隙間はお風呂用Caulkで埋めました。以前の古いタイルは端っこ処理してなくてむき出しだったので、こちらの方が多少清潔感が出たかなと自画自賛?しています。

ここまでの費用として、確かタイルが全部で$100ちょっと(130とか?)、その他 Adhesive や Grout、諸々のツールなどを合わせて、全部で合計200ドル程度掛かったでしょうか。200ドルでキッチンが少しモダンになるなら(実用性はなくても)安いものでは?!

タイルカッターやスペーサーなどはその後も何度も使っているので、タイル貼りって何度もやればやるほど元が取れるDIYだと思います。

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